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DOL小説について



DOLラー向けの転生小説である


【大航海が夢の跡 
~まったりゆったり航海中♪~】


を掲載しました♪(≧▽≦)

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最終話 「大団円」

こんにちは~(*´ω`*)



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『大航海が夢の跡 ~まったりゆったり航海中♪~』



最終話 「大団円」





帰還してあれから3週間。


熊五郎とはあれから毎日仲良く襲われてます

そろそろどちらが上かハッキリさせてやらなければね!
(ダーノが子分w)

まぁちゃんと飼育してるから大丈夫ですよ
(餌やり係w)






そんなこんなで今日はロンドンの港に来ています



アレキサンドリアからリネラさんがやって来た
20201115083646716.jpg

「おひさー!元気にしてたかにゃ?」


「元気ですよ。リネラさんは相変わらずの猫娘ですねw」
「ダーノは相変わらずの見事なお腹だにゃw」
「相変わらず酒場には?」
「マリアは私の嫁!」
変わらないなーw


リネラさんと話していると、
逆方向から誰かが突っ込んでくる
「あ!ダーノン!だーのんは元気にしてる~?」

2020121309505607d.jpg

お腹をグサグサ強く刺される
こら、お腹にペンキで文字を書くなw


「お~!ヒナちゃんか!
いまはだーのんじゃなく熊五郎やで!」

フィーナは頬を膨らませブー垂れる

「え~!だーのんでいいじゃん!ケチケチ~!」


すぅーーっ……
フィーナは大きく息を吸い、

『ダーノンは巨乳好きの変態~!!!!!!』


いきなり大声(シャウト)で叫ぶ

なにしやがるw


「ロンドンでシャウトは、
まじやーめーて~wwwwwwwwwwww
リンドウさん止めて!」

リンドウさんは奥さんとニコニコ微笑んで止めようとしない

リネラさんは爆笑してる

周りは敵だらけか、まさに四面楚歌!




街中で騒がしく話しているのには訳がある。



今からカンツさんとミャーさんの
【結婚式】があるのだ!


セントポール寺院にて式が執り行われる
鉄粉臭いトンスラが採れたあの教会で。






~~~~~~~~~~~~

(教会内)


「あ、ダーノさん。お久しぶりです!」
にーのとだーの

おお!懐かしい!
座席に座ると横には、ピノさんが!

「ピノさんにマルボローさんにユカンポさんまで!わざわざありがとうございます」

「こちらこそお誘いありがとうございます!
ちょうどロンドンに来る用事があったので来ちゃいました」

ピノさんは相変わらず可愛いな~♪


「あのカンツが結婚とはねぇ。先を越されちまったよ…

くっ、来年までにはラウルを必ず捕まえてみせる!」
202011090839257aa.jpg

ユカンポさんは燃えている



「ま、まぁまぁ!気を落とさず。この後に披露宴があるから美味しい飯でも食べましょう」
「良いですね。望むところです」


お、始まるぞ!
パイプオルガンの音が盛大に響き渡り、
聖歌隊がそれに合わせて讃美歌を奏でる


カンツさんとミャーさんの入場だ



ワー!

パチパパチパチバチパチパチパパチパチ♪


みなさま静粛に!



これよりカンツオーネ及びミャーの
婚約の儀式を執り行います。

結婚式




牧師:
「カンツオーネよ、
汝はミャーを将来の伴侶とし、

健やかなる時も病める時も、互いに支え合い、
共に歩んでいくことを誓うか?」

カンツオーネ:「誓います」



牧師:「それではミャー。

貴女はカンツオーネを、貧しい時も苦しい時も、
互いに支え合い、永遠(とわ)に愛し続けることを誓うか?」



ミャー:「誓います」


牧師:「それでは、続いて指輪の交換を致します。
まずは新郎から新婦の左手の薬指へ。
そのあと新婦から新郎へと、指輪をはめてあげてください」
 
指輪はこの間貰ったプラチナ原石を研磨して
結婚指輪に作ってプレゼントした


二人はお互いの薬指に結婚指輪をはめる


では二人で誓いの言葉の斉唱を。


カンツォーネ&ミャー:
「『創造主は初めから人を男と女とにお造りになった』
そして、こうも言われた。

『それゆえ、人は父母を離れてその妻と結ばれ二人は一体となる。
よって二人はもはや別々ではなく、一体である。
従って、神が結び合わせてくださったものを、
人は勝手に離してはならない』」


牧師:「二人はこの律法を遵守するや?」


202012122051386f7.jpg
カンツォーネ&ミャー
「「誓います!」」




牧師:
「この律法に基づき今ここに、
お二人の誓いは成立しました。
これからお二人の歩んでいく先が、
太陽にまばゆく照らされた、暖かな道でありますように……」




「ご成婚おめでとうございます!」 

「お二人に心からの祝福と新しい門出を迎える歓迎の拍手を!」


わーーーーw
パチパパチパチパチパチ88888888888888888888888888888888888888888888888888♪
「おめでとう~!」
「お幸せに~!」
「末永くお幸せに♪」
「先輩やりましたね~!」
「にゃ~!羨ましくなんかにゃいよ!」
「羨ましいぞカンツー!」
「おパンツおめでとう★もげろ!」
「カンツちゃーん俺とも結婚して~!」
「ミャーちゃん可愛い~♪」

みんなから盛大に送り出される

ハネムーン旅行はみゃーさんのリクエストで
オーストラリアに行くみたいだ

良い結婚式だった
おめでとう!
カンツさん&ミャーさん!




最後に
0016.jpg

みんなで記念撮影♪

~~~~~~~~~~~~~~~


その後は集まった皆を屋敷に招待して
披露宴と言う名の宴会だ!
飲めや歌えやのドンチャン騒ぎw

会長はパンツ一丁のカンツさんの頭を羽交い締めして、
ユカンポさんが下半身を関節技で決めている。
四の字固めとはw

動けないカンツさんのお腹を
ピノさんが墨でイタズラ書きしてるしw
また乙女な絵をw


ミャーさんはマルボローさんとキキさん、
シンシアに囲まれて今までの馴れ初めを話している

ミャー:「何より優しいの!(*´∀`人 ♪
ああっ、もぉー、みゃーさんにはもったいない人だよぉぉぉおお(ノω`*)ノ
ねぇカンツ、すごく幸せ、愛してるぅ★」


うはっノロケ大爆発だw
ちょっと誰?こんな強い酒飲ませたのw


ラナンさんはリネラさんと知らない美女達に囲まれている

「ラナン様、この女は誰にゃー!」
シャー
「あなたこそ私のラナン様に何のようかしら?」
「あら?ラナン様は私のものよ?」
「お兄ちゃん、このオバちゃん達は誰〜?」


一触即発だ!

四人に囲まれたラナンさん

イケメン

「どうしてこうなったw」


モテる男は辛いねぇw


はははw修羅場w


めっちゃうけるんですけどw
はー、楽しい!

酒も美味しいし料理も旨いし
なんだかこんな雰囲気も良いもんだな

ちょっと椅子に座ろうか

よっこらせ

椅子から眺める景色はみんな笑顔。
今日は最高の一日だな




もう満足だ……



























――――――――――――
















気づいたら真っ白い空間にいた


















『あら?

やっと繋がったようね


あなたは邪念が多すぎてなかなか交信出来なかったけど
やっと心が穏やかになったようですね

ずっとシンシアの中から
だーのパパの事を見守ってたんですよ?




この世界は
ミャーさんの願望を叶えるために存在する仮想の箱庭

どうやっても結ばれることはなかった二人がついに結ばれた


数多(あまた)の星の数より選ばれた
ほんの僅かな確率を紡ぎ合わせた奇跡


ああ、永遠に感じたこの輪廻が
ついに成就された…

ありがとう!
貴方じゃなければ、この魂は救われなかった


私もようやく解放されるわ……


貴方の行く先にどうか光がありますように』









女神のような美しくも儚い女性に優しく抱きしめられる







この瞬間、全ての記憶が戻った












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「ああああああああっ!ラビさん……」
( ;∀;)



ラナンさんとリネラさんとの記憶も戻った


全身の震えが止まらない
両頬には止めどめなく熱い液体が滴り落ちる




「俺、おれはなんでこんな大事な人を忘れていたんだ!」


ラビは微笑みながらダーノの頬にそっとキスする


『あなたの魂は輪廻の度に摩耗していました。

何万回もの繰り返しに記憶が耐えきれなかったのでしょう


もう大丈夫ですよ』





涙を流して抱きしめる








あぁ、俺の魂は救われた






『貴方のお陰です、ありがとう!だーのパパ……』










その瞬間、




世界は眩しい光に包まれた

















――――――――――――――――














はっ!


夢か………


内容は思い出せないが

なんだかとても満たされた気持ちだ




あれ、頬がだいぶ濡れてるな



ビールでもかけられたか?




宴会は相変わらず賑やかである




そこにシンシアが心配そうに覗きこむ

「どうしたの?ダーノ大丈夫?」

「あぁ、シンシアか。大丈夫だ、少し寝てたわ」


「飲みすぎよ、もう少し休みなさいな(だーのパパ…)」

「ん?なんて言った?」



―――何でもないわ
シンシア

そう言いながら、優しく微笑む横顔が美しい


「そういえば、いつ式をあげる?」

「ん?なんのことだ?」


「この間の温泉でプロポーズしてくれたじゃない。
『本当に綺麗だね……シンシアと一緒に見るから尚更だな』って★
まさかダーノがあんな返しが出来るなんて♪」


あ!あの『月が綺麗ですね』か!

「おい、その話はどう言うことだ?」
ソリマチ会長、いつの間に横に居たのですかw

「あら、ダーノならいいじゃない。シンシアにはピッタリ♪」
ああ、キキの姉御勘弁してw


「ダーノには温泉であられもない姿を見られたし
責任取って貰わなきゃ(*ノ▽ノ)」

やめてシンシアw

「なんだって!だが、うちの娘は絶対にやらん!」
会長誤解だって~!

「これは【魔姦肛殺砲(まかんこうさっぽう)★】案件だな!」
ラナンさんヤメテ!それは洒落にならんw

「責任はちゃんと取らなきゃいけないニョ!」
リネラさんまでw

「私と結婚するんでしょ♪」
マルボローさんなら大歓迎です!

「あら、私のことは遊びだったのですね?」
ビノさん酔っ払いすぎ~!

「うちの姫様にコナかけるた~、いい度胸だねぇ」
ユカンポさん怖いw


「あー、浮気だ浮気だー!今度は人妻狙うんだよねw」
ひなちゃん、誤解を招く言動はやめなさいw


「ダーノさんは女の敵だったのですね!私も嫁ぐ~♪」
ミャーさんあんた、さっき結婚したばかりやんw




「これは責任取らなきゃ★☆彡」

全裸でなに言ってるのカンツさんw








あーこれはヤバイ案件だ!




すぐに逃げなければ!

熊五郎カモン!

がうがう!

熊五郎に乗って逃走だ!

さらば!






ε=ε=ε=ヽ(怒`Д´)ノ待てゃゴルァ!!




ε=ε=ε=へ(*`口´)ノヒィィィ!!



こんなところで捕まるか!


まだ大海戦も陸戦もサルベージも論戦も何もやってないんだ!


『人生なんて暇潰し、好きに生きてやる!』
 




俺の大航海はまだ始まったばかりだ!!


うおおおおお!!!!!!!!!!

ε=ε=((((((((●ノ・`Д・)ノ


くまごろう





【大海原が夢の跡】



    Fin






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最後まで読んで頂きありがとうございました!

この2ヶ月全力で突っ走りましたが如何だったでしょうか♪
良かったら感想コメントお待ちしております✧◝(⁰▿⁰)◜✧


あとがきはこちら↓

続きを読む

第58話 「会長の涙」

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『大航海が夢の跡 ~まったりゆったり航海中♪~』



第58話 「会長の涙」




リスボンを出港して丸二日。

カンツさんとミャーさんが左手の薬指を眺めてはニヤニヤしている。

話を聞くとリスボンの高台で
カンツさんがミャーさんに指輪を送り、
改めてプロポーズしたそうだ。

やるなカンツさん!

熱い熱いw


真っ正面にブリテン島が見えてきた。
ここまで来たらロンドンまでもうすぐだ!

秋にロンドンを出たはずが一年半かけての帰還

まぁ、この当時なら普通といったら普通か

このプララーン号が優秀なのと
アトランティスがサンファン沖まで送ってくれたのが助かったな


【イングランド ロンドン】




荷物はドミンゴに降ろしてもらい
皆で東インド商会の屋敷に向かう

俺はクマの熊五郎の上に股がりながら街路を通る

気分は金太郎だ!


三ヶ月ぶりだが懐かしい

やはりここに帰ると落ち着くわぁ



「ただいま帰りました!」



「よくぞお戻りになられました!
シンシア様、ウチダーノ様!
おおお!奥様よくぞお戻りに!」

「「「お帰りなさいませ!!」」」

執事のセバスチャン率いるメイド達が
玄関ホールで一斉に出迎える。

―――御主人様にすぐに御伝えを。

メイドは頷(うなづ)きすぐに報告に向かう

「ただいま。お父様に報告があるわ。いらっしゃる?」

「御主人様は執務室にいらっしゃいます」

執事は恭(うやうや)しく俯(うつむ)く

「わかったわ。ダーノのペットはどこに預ければいい?」

「馬小屋に離して預かりましょう」

熊五郎を馬小屋に預けてから
執務室に赴く。

「おお!シンシアにダーノよく帰ってきたな!

オオオオ!!!!!
キキっ!よくぞ戻った!」


感動

あまりの嬉しさにキキの姉御を抱き締め
感涙にむせぶソリマチ会長

「なんだい、あんた。つい四ヶ月前に出掛けたばかりなのにエライ老けたねぇ」

「うぁぁぁ、ほっとけ!
あれから12年も経っておるのだ。
おまえは綺麗なままだな、ワシは、わしは嬉しいぞ!」

もう会長は泣きすぎて顔がグチャグチャだ
姉御はそんな会長を優しくあやす

会長は姉御に抱きつきながら顔をこちらに向け話しかける

「ダーノありがとう!
お前のお陰でまた家族で暮らせることが出来た!
どう御礼をしたらいいのかわからん。
何でも欲しいものを言ってくれ!」

俺は会長の提案をやんわりと断る

「気にするな。
困ってる時に手を差し伸べるのが友人だろ?

何かが欲しくて動いたんじゃなく、
ただ純粋にあんたの嬉し涙が見たかっただけなんだよ」


言わせんな、恥ずかしいw

「……そうか、そうだな。
ありがとう、……友よ」


その言葉だけで充分さ
片手を挙げてそのまま部屋を出る

親子水入らずだ、邪魔しちゃ悪いわな



良かったな、ソリマチさん





その後の晩餐会はいつも以上に盛大だった

持って帰った香辛料やお米が大活躍♪
豪華なご馳走に高そうな酒が大盤振る舞いだ!

特にスープカレーは好評だった



会長は姉御とシンシアにベタベタだし、

カンツさんはミャーさんといちゃいちゃしてるしw
2020121220514057c.jpg

ミャーさんの笑顔がとても素敵だ

ラナンさんはさっきまでいたが、
倉庫に商品の在庫を見に行った

俺は、………うん、

一人でちゃんとご馳走を食べているよ

うぅ……
寂しくなんてないんだからね!( ;∀;)



部屋に戻るのも一人で寂しいから

厩舎に立ち寄る



がるるる……
クマの熊五郎が鼻っ面を押し付けてくる。


おお、熊五郎よ!


慰めてくれるのか、優しいな!



ワシャワシャ 
クーンクーン

よーしよしよし♪

熊五郎は喜んでいる


ワシャワシャワシャワシャ!

ふふふ、可愛いのう

ペロペロペロ



こらこら、噛んじゃいけないよ  


熊五郎は興奮している

ペロペロペロペロ!


あ、こら、そこはアカン!



ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ!



ちょっ!やめ!離せ!
やめなはれー!

20201212214850e2d.jpg



がおー



ファーーー!★








キラーン☆彡




ダーノの運命は!?


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一日一回ぽちっとな♪( ´∀`)

第57話 「フィーナとの約束」

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『大航海が夢の跡 ~まったりゆったり航海中♪~』



第57話 「フィーナとの約束」




なんとかキキの姉御とミャーさんを
アトランティスで救助できた



ミャーさんの話を聞くと、
カンツさんとはぐれた後は、キキの姉御に保護されて
そのままの流れで航海に付いて行ったようだ。

いまはカンツさんとベッタリくっついている。

良かったね、カンツさん!



姉御もアトランティスの調査が
このような中途半端な形になるとは思ってもいなかっただろう。
本来だと半年はみっちり調べるはずだから
かなり不満なはずだ。

また勝手に調査に行きそうで怖いなw


そんな事を考えながら
海図を見ているのだが、


どうしよう……


まさかの迷子です


南下すれども蝦夷が見えないのだ!
しかも異常に暑い。

11月の蝦夷は寒いはずなのに猛暑日だ
たぶん30度は軽く越えてるぞ

六分儀で太陽高度を測り、
三角定規や計算表を使って海図を作ろうにも
明らかに緯度が違う。いや経度もだ。

ウンウンと海図とにらめっこしていると、

シンシアが天球儀を持ってきて指差す
 

「ダーノ!先程までいたアトランティスの指し示す場所がこんな所に!」

シンシアが指し示す場所は、

なんと【カリブ海サンフアン沖】!!!!


ジパングの蝦夷沖にいたはずが
いつの間にかカリブ海に移動していたとは……


どういう原理なんだよ、全く……

姉御じゃないけど
アトランティスはじっくりと調べに行きたいわ


そうと決まればもう一度六分儀で太陽高度を測り、
今度は上手く緯度も経度も当てはまり正確な海図が作成できた。


サンフアンから北に100㎞

後続の船に手旗信号を送り進路を変更。

目指すは東、まずはリスボンだな



~~~~~~~~~~~~


【ポルトガル リスボン】


サンフアン沖からは順風満帆で
嵐もなく無事にリスボンに寄港できた


ここを出てはや3ヶ月か
なかなか充実した毎日だったな

港に降り立つと、そこには

見知った顔立ちの女の子が出迎えてくれた
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「ダーノンお帰りなさい!」

会ってすぐにお腹をグサグサ刺してくる
ああ、このやり取り懐かしいな

「ただいま、ヒナちゃん。
この3ヶ月でだいぶ背が伸びたね」

10㎝は伸びてるよ。若い子は成長が早いわ

「なに言ってるの?
あれから1年9ヶ月は経ってるわよ?」

えっ!?そんなに?3ヶ月差し引いてもたった三時間ほどで18ヶ月か。
やはりアトランティスとの時間軸はかなりおかしいようだ

「そうなんだ!

時間は掛かったけど無事にアトランティスを見つけて、
約束通りお母さんを連れ帰ってきたよ」


「えっ!ほんとっ!?」

後ろからリンドウさんの奧さんが飛び出してくる。



「フィーナ!ああ、こんなに大きくなって……」

再開ひな

「お母さーん!!!」

二人抱き合って泣いている

あかん、貰い泣きしそう


「ダーノン約束守ってくれてありがとう!」

チュッ
抱きつかれてホッペにチューされたよ

う~ん、
せめてあと10年後にご褒美をくれw



感動の再会を喜び
東インド商会のリスボン支店に赴く。

カンツさんとミャーさんは用事があるみたいで
後で屋敷に合流するようだ。

プラタ通りを過ぎて
レスタウラドーレス広場の近くにある
4階建てのゴシック建築風の屋敷が商会所有の屋敷だ


熊の熊五郎は少しは大きくなっただろうか?

「ヒナちゃん、熊五郎は元気か?」

「あー、熊五郎じゃなくだーのんよ!連れてくるね!」

ややこしいから人の名前を付けるのは止めてくれw

奥の倉庫から連れてきたのは、

二メートルを超える巨大な壁、いや巨大な熊だ!

「なんじゃこりゃー!」


くまごろう


あの小さくて可愛かった小熊がこんなデカさに!

「毎日お肉をあげてたからか少し大きくなったかな♪可愛いでしょ~!」


おいおい、頭かじられて血が出てるってw

あ、笑顔で殴り返してるw

「いやいやいや!こりゃ大きすぎで飼うの大変っしょ?」


「うん、私以外には懐かなくてね…」

ふぅむ……
あ、そうだ!あれがあるじゃないか!

懐から秘密兵器を出す
アトランティスのお土産
【愛情たっぷり特製ご飯】!


さぁ、これをお食べ…

熊五郎(だーのん)は
【愛情たっぷり特製ご飯】を食べきると、

かなり喜んでいる!
あまりの嬉しさにオシッコをかけてくる!
嬉ション止めてw
身体を擦り寄せてマーキングしてくる!
お腹をシェイキングしてアピールしている!
目がハートだ!
アへ顔してるし抱きついて離さない!


端から見ると俺が捕食されているようだw




あーこりゃたまらんw
ラナンさんに引っ張りだしてもらい
なんとか脱出できた

熊五郎が悲しそうにこちらを見つめている
どうやら仲間になりたそうだ

「あー★ダーノン酷いわ!これは責任取って貰わないと♪」

くっ、擦(なす)り付ける気満々じゃないか

しょうがない、うちのペットにするか。


ピコーン!
【熊五郎がペットに追加されました】

◎追加発見
発見物を発見した際ペットがアイテムを探してくる。
親密度によって確率が上昇する。
(現在親密度:MAX!)

◎威嚇戦闘
一定確率で陸上戦で敵に襲われる確率が減少し、飼い主の替わりに戦う。
親密度によって確率が上昇する。
(現在親密度:MAX!)


◎逃走
背中に乗ると敵との戦闘から逃げ出すことができる
親密度によって確率が上昇する。
(現在親密度:MAX!)

頭の中で響き渡る

なんだよ、この謎システムはw
しかもあまり使わなさそうなスキルだし。

あ、でも熊五郎が大人しくなった
ちゃんと連れていくからここで待ってな。


倉庫から離れ屋敷に入る

屋敷ではリンドウさんと奥様が感動の再会を喜んでいた。

「おお!ウチダーノ様!
この度は家内を連れ帰ってくれてありがとうございます!」

リンドウさんは俺の両手をガッシリ握りしめ離さない

ありがとうありがとう…

涙を流して感謝を述べている

「気にしないでください。物の序(つい)で
ですから」

「それでも、…ありがとう!」


…照れるな
グゥ~ギュルグルグル★
こんな時に腹の虫が!恥ずかしいw


「ふふ、お腹も空いたでしょう!
今日は御馳走を用意しますので色々お話を聞かせてください」


食堂では改めて盛大に歓迎され、
たらふく食って飲んで笑って唄って♪

ヒナちゃんと奥さんとリンドウさん家族三人を見てると微笑ましかった

良かったねヒナちゃん!





~~~~~~~~~




昨夜は楽しい晩餐だった

リンドウさんもヒナちゃんも大喜びだったしね


結局クマの熊五郎はうちで引き取ることになった

なぜかある程度の意思の疎通が出来るようだ
これはチートなテイマー街道待ったなし!

夢が広がる!憧れる~!

まぁやらないけどねw
船部品商人には必要ないから

ロンドンの商会前で番犬ならぬ番クマにしよう
(´・(ェ)・`)


いま港にてリンドウさんやヒナちゃん達に見送られてる所だ。

「わざわざ見送りありがとうございます」

「いやいや、いつかこの恩を帰させてください。
ああ、そうだ!これを預かっていました。

君たちが以前アフリカで助けたフランスの宝石商が
御礼にと後日届けてくれた品です」


【プラチナの原石】を2個手に入れた!

おお!これは宝石鉱山の超レア物じゃないか!

「有り難く頂きます」

「こちらこそ本当にありがとう!
道中気を付けて!良い風が吹きますように!」
「またね~!ダーノンのお腹刺させてね~!」


ブンブン手を振って別れを惜しむ


徐々に港を離れていくがまだ手を大きく振っているのがわかる



すべての出会いと別れに意味がある


縁があればまた会えるし、また繋がる
再び会うまでの遠い約束





今はただ、別れを惜しもう









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一日一回ぽちっとな♪( ´∀`)

第56話「再会」

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第56話 「再会」




そこには十人ほどの研究者がいた


向こうもこちらに気付き近づいてくると、

そこには懐かしい顔ぶれが……
きき

「キキの姉御、久し…」

「お母さん!!!!!!」

俺が声を掛けるより
先にシンシアが遮り飛び出した

「お母さん!逢いたかった!!!!!」

涙を流しながらキキに抱きつく


「ダーノ久し振りだねぇ。
あんたがこちらに来るとは楽しくなりそうじゃないか!
で、この娘は誰だい?私に似てるが?」

キキは訳も判らず困惑気味だ


「キキの姉御もお変わりなく。
いや全く変わっていないと言うべきか。

姉御、確認だがここに来てから何年経った?」
 

「可笑(おか)しなことを言うね。
竜の巣を経てアトランティスについて

いまこの神殿を調査しだして
まだ丸3日過ぎたとこだよ」

やはりか……

「姉御、落ち着いて聞いて欲しい。

アトランティスでは時間の経過が遅いようで、
姉御らが旅立ってからもう10年は経っているんだ。
そして、その子は姉御の娘さんだよ」


「え!?嘘よ……」
キキはあまりのショックに言葉が出ないようだ


「嘘じゃないさ」

「私よ!シンシアよ!」

「シンシア、私のシンシアはまだ10歳になったばかり……」

どうやらまだ納得いかないようだ
当然だよな

「お母さんの脇腹には大きい傷跡があるわ!

昔遺跡の発掘のときに
罠の解除に失敗してドジしたって聞かせてくれたじゃない」


「それはシンシアにしか教えていない……
本当に、本当にシンシアなの!?」

感動の再会

キキの姉御は涙を浮かべて抱き締めた

「母さん!会いたかった!」

良かったなシンシアよ……
これで会長も喜ぶだろう

やっとキキの姉御も落ち着いたようで
お互いの近況を照らし合わせる

ちなみに巨人兵とロボット像は
神殿で探索許可証を貰えば襲われないそうだw





さて、反対側では

「ミャーちゃん逢いたかったよ!
もう何があっても離さない★すぐに結婚しよう!」

「カンツぅ、すごくすごーく幸せだよ、見つけてくれてありがとう!
もう絶対離さないで、愛してる!あたしカンツのお嫁さんになるぅ♪」
ミャーカンツと

カンツォーネさんとミャーさんが抱き合って再会を喜んでいる
お熱い二人はくっついて離れない


うはぁ!冬なのに暑い!雪が解けそうだわw


どうしてここにミャーさんが居るのか聞きたいのだが、
ここだけ常夏、
二人のラブラブ アイランドだ

しょうがない、放置しよう





ほかの調査員に話しかける

「すいません、この中にリンドウさんの奥さまはいらっしゃいますか?」

そう尋ねると、後ろのほうから声がする

「あ、はい。私ですが……」


「先程の話を聞かれていたと思いますが、
下界ではもう10年が過ぎています。

リンドウさんとヒナちゃんが帰りを待ってますよ。
急いでここを出ましょう!」

「フィーナが……。
わかりました!すぐに撤収しましょう」

そう言うと、的確に指示をだしテキパキと片付け出す。
この人が副艦長だそうだ。

「私は残るー!まだまだ調べることが~!」
キキの姉御が柱にしがみつき一人ごねている

うん、そうなると思ったw


―――もう、お母さんったら!

シンシアがごねる姉御を強引に引っ張って神殿から連れ出す

そりゃそうだ
学者としてここは宝の山そのものだろう
あの像一つとっても国宝級なのはわかる


そんな姉御を宥(なだ)め透かしつつなんとか船に戻り、
水と食料を補給し出港態勢を取る



出港役人が言うには
入るときには専用のペンダントがあれば
竜の巣は解除出来るようだ。

料金を払いペンダントを貰った。


出るときは出港役人が竜の巣を解除してくれる

どんな謎装置なんだw


キキの姉御の船も一緒に艦隊を組み
無事アトランティスを出港する




さぁ、イングランドに戻ろうか






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一日一回ぽちっとな♪( ´∀`)

第55話「アトランティス」

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第55話 「アトランティス」




島には立派な岸壁(がんぺき)があり

この岸壁の水深が大きくなるほど、
喫水の深い、より大型の船舶を係留することができる。

総トン数が1000tクラスの船舶であれば、
水深4.5m程度の岸壁に係留するのが通常であるのだが
この港湾全体を見た場合、
ほとんどの岸壁は水深10m程度まである

これほどまで進んだ岸壁はこちらに来てから初めて見た。
ロンドンでもここまで無いわ


もやい綱をボラードにしっかりとモヤイ結びで繋ぎ止め岸壁係留し、

アトランティスに無事寄港する



ピコーン!
202012122051378c8.jpg
アトランティスを発見しました
冒険経験値3000獲得
電波受信スキルが14にレベルアップしました




地面の上に降り立つと竜の巣の後の上陸である為か、
なんだかフワフワするわ

雲の上を歩いたみたいな不思議な感覚だ。



20201208001110db6.png

港湾管理局で上陸の手続きをしながら
立派なトーガを着た役人に街の名前を確認すると
確かにここはアトランティスで間違いないそうだ。

ここを訪ねて来たものはほかに居ないかと尋ねると、
3日前から大型キャラックが来港しているそうだ。


確かに港にはうちの船の他にイングランド国旗を掲げる大型キャラックが係留している。


我々の他に天球儀を作り、ここに来たものがいるだと!?

しかも3日前とは。


まずは情報を集めるべく、
係留中の大型キャラックを訪ねてみる

船には居残りの船員しか残っておらず、
ほとんどの船員は島に上陸しているようだ


だが間違いなくこの船は東インド商会の船だ

商会旗がはためいているし、
ソリマチ会長を知っている。

しかし、シンシアが知っているものは一人もいなかった。

ふぅむ……
どうしたもんだか


いま船長たちは神殿で調査しているそうなので探してみることにした。


街に入るとそこは
トーガを着た荷担ぎ人や町民に鎧を着た軍人と様々な人で溢れている。

おいおい、軍人さんの格好が凄いな!

大型の円形盾に

頭のてっぺんに紅い房がついたコリュス。
ヘルメットから鼻当てと頬当てが伸びているような形状で、
顔面を含む頭部をしっかりガードするタイプの兜だ。
あれ重いだろうに…

また、胸当てや腿当て、サバトンと呼ばれる青銅製の足用防具も装備している。
総重量が30~35kgくらいか。



まるでここだけが時間の止まった古代アテネのようだ。

もしかして、またタイムスリップしたのだろうか?


あと気になるのは
道の真ん中に3メートルはある像が立っていて
20201208001109ec1.png
かなり古いようで苔が生えている

こんな像が何体も立っているとは



とても不思議だ…





奥に更に進むと中央通りには店が何件か立ち並ぶ。

その中の雑貨屋では色々な珍しいものが陳列してある
20201208001134253.png

おいおい、古代の天球儀エラい安いなw

あれだけ苦労してこさえたのに…



【愛情たっぷり特製ご飯】が気になる

説明書の但し書きには

『この餌をあげたペットは貴方にもう夢中!
ヨダレを垂らして絶対服従間違いなし。
何があっても逆らいません!』

これ、絶対ヤバイ薬なやつじゃないか?

よし、一個買って
リスボンにいる熊の熊五郎に試してみようw


ついでに現地の人が着ている
白と青の帯のトーガと兜のコリュスが売っていたので
その場で着替えてみる


なかなか着心地がいいな



見るもの全てが珍しいものばかりだ

街中はレンガ造りの2階建ての箱型家屋が殆どで、

島の中央にある小高い丘の上には
パルテノンによく似た神殿が鎮座している

2020120709063441e.jpg


階段を登ってみると、

高さ10mを越える大理石の柱が取り囲み、

神殿内には、
金と象牙で出来た高さ12m位のアテナ女神像と
巨大な黄金のポセイドン像。
20201208001108109.png

周りにはイルカに乗る兵士たちの像が周りを囲んでいる。


圧倒的迫力の建造物だ…

人類の叡智とも云うべくお宝だな



この玉座の脇から
地下神殿に続く隠し通路があるようで、


階段を降りると
大理石でできた巨人兵士がいきなり襲ってきた

20201208001106fc0.png
ゴーレムとは恐れいった

巨人は体力回復しないので
フル装備で臨めば怖くない。


剣スコップのお陰で難なく撃破
昔だったら瞬殺されてたわw



巨人を倒した後に階段を見つけ

サクサクと巨人兵を倒しながら探索すること2時間、


20201208001104aed.png

先程道に立っていた像が入口を守っていた

ロボット像は蒸気を発し素早くこちらを攻撃する

トリッキーな動きで船員達を翻弄するが



20201118081137150.jpg

スコップ波動砲で一撃だw




難なくロボット像を倒し部屋に入ると





そこには十人ほどの研究者がいた






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第54話「龍の巣」

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第54話 「龍の巣」





小木の港で大勢の人が手を振り見送りしてくれた

南蛮貿易も上手くいったし良い場所だったな

また温泉に入りに来よう




「碇(いかり)を上げて帆を張れ!面舵一杯!」

漕船スキル発動★
カンツさんの指示が飛ぶと
漕ぎ手達の手に一段と力が入る



「アトランティスがどんな島だろうが、
まっとうな商人をなぐさめてくれる財宝ぐらいあるはずだ!

さあみんな、
しっかり漕ぎまくれ~!!」

オー!

船員の士気は高い
これもドミンゴとカンツさんのお陰だ




日本海の荒波をものともせず
オスマンガレーは海面を滑るように疾走と駆ける
水飛沫(みずしぶき)が凄い





佐渡ヶ島から丸二日

現在は、蝦夷の北西に位置する為か
かなり肌寒くなってきた

分厚めの冬服を着込む


六分儀で太陽高度を測り、
三角定規や計算表を使って海図に現在位置を作図する。

天球儀が指し示す場所はこの辺りのはずだ


見張りにより一層の警戒を促す


30分ほどいった先で、


マストトップにいる見張り役が叫ぶ
『前方二時の方向に怪しい入道雲が!』


あれはなんだ!?



天を突くような今までに見たことがない
超巨大な入道雲が前方に立ち塞がる

20201207090632013.jpg



……これが、竜の巣か!!!


デケデケデケデケデケデケデケデケ
(心の効果音)


言い伝えのとおりだ。
向こうは逆に風が吹いている。


天球儀は真っ直ぐこの方向を指し示している
きっとアトランティスはこの中だ!



よし、行こう竜の巣へ!


手早く後方のガレオン船に手旗信号を送る

【ワレ トツゲキヲ カンコウスル ワレニ ツヅケ】

「総員第1種警戒体制!
本船はこのまま竜の巣に突入する!

荒天航海に備えよ!」



重量物や移動物をしっかり固定し、
居住区では机や椅子を固定したり、

棚類の引き出しのストッパーも閉めなおし、物が倒れないように注意を促す。

ブリッジ(船橋)では航海士が気圧、風向、風力の変化を見ながら、
針路や操船法を工夫して船内一致団結してこの龍の巣に備える。


以前のハリケーンを経験したお陰か
船員の動きに無駄がない



帆を引き降ろして、ともかく停船をする
このまま帆を張っていては破れてしまうのだ


しかも強風の為に
完全に帆を降ろしてもマストが受ける風圧で、
船体はどんどん前方に引き寄せられていく。

 もはやどうしようもない

止まることも、風上に引き返すのも不可能だ。


それならば死中に活あり!

身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ!だ



竜の巣の中に突入した!
20201207233621c5e.jpg

波は急激に荒れる。


鋭利な三角波が船の横腹に追突し

船体は上下左右に激しく揺れて針路を保つのが難しい。

まるで暴れ馬に乗るようだ。

デッキから振り落とされそうになりながら、
夢中で命綱にしがみつく。



荒波の中の枯れ葉のような存在


この絶対的な風の威力には、
何をしようと逆らえるわけがない。



……だが、このまま突っ込む!


帆が損傷しました!
帆を広げていると転覆してしまいます!
冒険経験を6獲得
船員が2人流されました!
ウチダーノが修理スキルを発動しました
冒険経験を7獲得
船員が1人流されました!
冒険経験を7獲得
丸太を3入手しました!
冒険経験を7獲得
冒険経験を6獲得
ウチダーノは修理スキルを発動しました
冒険経験を6獲得
副官・カンツォーネの交易経験値が80000に到達
副官・シンシアの交易経験値が48000に到達
冒険経験を6獲得
運用スキルを発動しました
船員への物資配給を抑えます
冒険経験を8獲得
船員が2人流されました!


この先に必ず希望があるんだ!





うぉぉぉぉぉ!負けるか~!







――――――――――――――――――


……………………………



……………………




……………



………


ふぅ、


竜の巣に突入して約一時間

永遠にも感じた暴風が止んだようだ

雲のなかは不思議と静寂に包まれている……





気がつくと、いつのまにか雨はやんで、

鮮明な視界が開けていた。



右の海面には、


太陽に照らされた光輝く小高い島が姿を見せている。



20201109101129ae0.png



ああ!美しい……



アトランティスを!

ついに俺は見つけたんだ!








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第53話「南蛮貿易」

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第53話 「南蛮貿易」








あ~良く寝た

やはり温泉に入った夜は最高だね


しかも布団が羽毛布団とは恐れいった。
寝心地が良すぎて朝の目覚めが心地よい

これもあるだけ貰っていこう。


昨夜は温泉でシンシアとまさかのニアミスで焦ったけど、
嫌われてないよな?


シンシアとも合流し大広間へ

シンシアはなんだか機嫌が良さそうだ。


朝御飯は
2020120708552634b.jpeg

白米のごはん、出汁の利いた海鮮みそ汁
サケの塩焼き、だし巻き卵、大根の漬物など
手間暇かけた和朝食が味わえた。

ふわぁ~( ;∀;)
炊きたてご飯に焼き魚、たまらん!

元日本人としてはかなりクルものがあるわ

「お味は如何ですか?」
昨日玄関で出迎えてくれた白人の女性だ

「最高ですよ!もうここに住みたいくらいに。
それにしてもジパングの言葉がお上手ですね」

女性はコロコロと珠(たま)のように笑う

「ありがとうございます。かなり努力したのですよ」
満面の笑みだ。
素敵な笑顔をありがとう!

「あなたはどうして佐渡ヶ島へ?」

「私は事情があって船でジパングに逃げてきて、
死にかけていた所を照詮様に助けられたの。
こうして平穏に暮らせれるのは照詮様のお陰です」

そう言うと、手を振り仕事に戻ってしまった

色々聞きたかったのに…




朝食を美味しく頂き、支度をして小木の港に戻る。




シンシアとラナンさんには昼食の段取りをお願いして、

俺とカンツさんは交易品の交換比率を考える。

今回は初めての取引きなので、
なんとか利益を出したいものだ

ヴォルフハルトが二人の文官らしき者を連れて船の前にやって来た。

「おはようございます。よく眠れましたか?」

「あぁ、とてもぐっすりと眠れましたよ。
あの羽毛布団は譲って頂けますか?」


「勿論ですとも!
ただ、まだ数に限りがありまして10組ならご用意できます」


おお、是非欲しいものだ

カンツさんが船員に指示して
船からフランキ砲を降ろしてくる。


20201207224823a75.jpg

フランキ砲は、口径9cm、全長290cm。
大砲というよりは石火矢のような構造。

持ち運び便利な火砲と言った所だ。

ヴォルフハルトは文官とチェックをし、
不良品がないか確認する


「フランキ砲は一門三十貫文(現代で約300万円)ほどで
50門で千五百貫文(約1億5000万円)というところで如何でしょうか?」

えっ!?
原価より25倍っ!

「う~んもう少しですね」
おーい、カンツさんまじですか?

「では二千貫では?」

「しょうがないですね。初めての取引ですからこれくらいで」


まさか値上がった!カンツさん凄い!



あとの見積もりは文官さんが計算してくれた

大砲の砲弾は500発で一発一貫文で五百貫文。
マスケット銃が300挺。一挺十貫文で三千貫文。
弾3万発で一発十文として三百貫文

金塊で言えば、一両(37.5g)が4貫文ですから、5800貫文として

金は一両(37.5g)で四貫文だから、
一千貫文は二百五十両。

250x37.5gで9375g。
約9.4kgx5.8でおよそ金塊54.5kgですね!

デミカルバリ砲を36門とキャラック1隻とダウ1隻は海賊捕虜を13名つけて
五千貫文といったところでしょうか。
純金60kgです!


そしてコショウを200樽、硝石100樽、ワイン100本、
砂糖100樽、ジャガイモ10樽、サツマイモ10樽、リンゴ10樽。

こちらはジパングの交易品と物々交換にした。


お持ち帰りの交易品は以下の通りだ
お米(玄米)500俵、日本刀300本、最高級着物100着、蒔絵の漆器150個、仏像50体、清酒100樽、和書物80冊、羽毛布団10組。

やはりお米は必要!

干し柿、あんぽ柿はオマケで貰った。
結構保存が利くし、ビタミンCが豊富で壊血病予防に最適だ。
ライムジュースより甘くて美味しい


そして先程の武器・船の代金として金塊115㎏だ。

本当は全て日本の交易品にしたかったのだが
残念ながら在庫が無いようなので倉庫にあるだけの交換となり、残りは金塊で頂いた。


これで積み込みはだいたい終わったな。


これをロンドンまで持ち帰るとかなりの利益になるよ

ぐふふふふ


とても美味しい商売である




お昼頃に照詮様がお供を連れてやってきた。

「ようこそおいで下さいました」


突撃オスマンガレーの甲板に
テーブルと椅子を並べたオープンテラスに誘導する。


照詮様はキョロキョロ船を観察している。

「どうぞこちらへお座りください」

こうやって見るとまだ子供だわ。


「うむ。この船は素晴らしいな!これも売ってくれないか?」

目をキラキラさせながらこちらを見つめる


「申し訳ございません。この船はさすがにお譲りできません…」


―――そうか……。

照詮は肩を落として残念そうだ。

その気持ちよくわかる、わかるぞ!
やはりこの船を見たら欲しくなるわなw

「交易は今回だけではございません。
もし宜しければ次回にはガレオン級を用意することも可能ですよ?
かなりの金額になりますが」


「そうか!では次回までにはもっと交易品を増産しなければな」


シンシアが皿を運んでくる

「宜しくお願い致します。

ああ、御食事の準備が整ったようですね」



テーブルの上には
スープカレーとライスが並べられた

ラナンさんとシンシアの合作だ


「こ、これは!

スープカレーではないか!!!!!


カレー


照詮は驚きのあまりスープカレーの皿を掴み
一心不乱に食らいつく

ガツガツガツガツガツガツガツガツガツ!
涙を流しながらカレーをかきこむ。


「うぉぉぉぉおおおおおお!!」

カレー!ご飯!カレー!ご飯!カレー!ご飯!


無我夢中で!

はぁぁぁぁ………


すべてを食べ突くし虚脱状態である


「ウチダーノよ、近うよれ」

ダーノはそばに寄る

「ウチダーノよ、そなたは転生者だな?」
照詮は小声で質問する


「そうですよ。照詮様もですか?」

「ああ、そうだ。何度も泥水を啜(すす)る思いをしてこの地位についた。
よく生きていると思う」

「大変だったのですね……」

「俺以外にも転生者が居たとは……
笑う本ンま

スープカレーめっちゃ美味しかったぞ!
また佐渡に来て欲しい!」

そこには、
涙を流しながら懇願する8歳の子供が居た。

「あぁ、また来るよ」



ガラムマサラ10樽とスープカレーのレシピと
キャノン砲五門をタダでプレゼントした。



日の本は佐渡ヶ島……

良い場所だったな





西の果てと東の果て



いつになるか判らないがまた来たい










 
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第52話「本間照詮」

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第52話 「本間照詮」






夢のような一時を味わっていると、

そこに……

「Hello! Nice to meet you!」
本間


7~8歳くらいの身なりのよい子供が

英語で話し掛けてくるではないか



「お~!坊やは英語を話せるんだな!凄いじゃないか!
でも大丈夫だよ、ちゃんと私達は日本語が話せるからね」

頭をナデナデしたら、
後ろに控えていた武士が

「控えおろう!
佐渡国の国主、従五位下(じゅごいげ)羽茂本間佐渡守(はもちほんまさどのかみ)照詮(しょうせん)様であるぞ!


控えい、控えおろう!


刀に手を掛け、今にも斬りかかりそうだ
サムライ




椎名(しいな)、―――よせ


坊やは静かに一言で武士を嗜(たしな)めると
笑顔で話かけてくる

「おお!よく来たな。 俺は本間照詮(ほんましょうせん)。この地を治める者だ。
遠路はるばる来てくれたこと、感謝致す! 

ごゆるりと過ごされい! 
互いの利益となるように致しましょうぞ!」

ニッコニコである

むむむ!
この気迫、只の子供ではないな。
後ろに控える武士が一瞬で縮みあがるとは……

営業モードに切り替えだ

「これは失礼しました。国主様におかれましてはご機嫌うるわしく。
私(わたくし)、イングランド国籍の東インド商会に所属するウチダーノと申します。
この度は拝顔を賜り恐悦至極に存じまする」

左手を胸に当て、右手は後ろに回し
斜め45度前傾してお辞儀をする。
足の踵(かかと)をぴったりつけ、
礼儀正しく丁重に行ない敬意を表す。


「そう固くなるな。私は国主ではあるが、
まだ子供だ。仲良くしようではないか」

右手を差し出し握手された
微笑みながらも相手の目をしっかりと見ている


はは、なんて子供だよ
まるで50歳のソリマチ会長を相手にしているようじゃないか!

威圧感が半端ない

「有り難き幸せ。このような歓待痛み入ります」

「まあ、まずはゆっくり休んでくれ。
詳しい話は食事が終わってから別の部屋でな」

そう言い終わると部屋を退室される


ゆっくり食べるなんて、出来るわけがないw


急いで食べ終わり、
照詮様が控える部屋に案内される。


部屋には照詮様の側に
ヴォルフハルト以外にも二人の西洋人と
先程の椎名と呼ばれた武士と屈強な武士の5人が控える。

「さぁ、どんな品を持ってきたのか?」
悪そうな笑顔をしているな

まるで悪代官じゃないかw

「レイリッタさんから事前に欲しいものは聞いていましたので、
今回はこれだけ用意致しました」


側に控えるヴォルフハルトに
今回用意した交易品が書かれた紙を渡す

ーーーーーーーーーーーーー
マスケット銃300、弾丸3万発、フランキ大砲50門、砲弾500発。
コショウを200樽、硝石100樽、ワイン100本、
砂糖100樽、ジャガイモ10樽、サツマイモ10樽、リンゴ10樽。

ーーーーーーーーーーーーー

紙を見た照詮様と側にいた者達が驚きの声をあげる。


「……驚いた、まさかこのような物まで!

全て頂こう!」



ざわめきが止まらない

ふふふ
驚いたようだな

交渉は相手の意表を突くのが商人の基本だぜ?


こちらは越後屋だよ、お代官様。ふははは!



「お買い上げ頂き嬉しく思います。

更にデミカルバリン大砲が36門付きの商用キャラック1隻とダウが1隻。
航海に長(た)けた海賊捕虜が13名。

御用意できますが、如何ですかな?」


照詮様は口を開いて驚愕の表情


してやったりだ

「……本当に、良いのか?」

「勿論ですとも!喜んで頂けましたかな?」


「…ああ! まさかここまで揃えるとはな…、驚いたわ!」


最後の一押しだ

「あと、最後に
【カレー】に使えるガラムマサラに興味はお有りですか?」


照詮は今までにないくらい激しく動揺する

「カレー、だと…?

あの辛くて旨くて香ばしいカレーカレーカレーカレーカレーカレー…!?



カレーっ!うぉぉぉぉおおおオオオ!!!」





大声で咆哮する照詮

ビンゴだっ!


温泉旅館に刺身や冷やしあめとビール。

この時代の日本にこれだけの物を用意する者なら
カレーに反応しない訳がないよな




確信した、彼は転生者である






はぁはぁ


「すまぬな、つい取り乱した」

照詮は肩で息をして、なんとか落ち着きを取り戻す

「いえいえ。お喜び頂けたようで光栄でございます」

「ふむ、全て頂こう!支払いは明日の朝、
そなたらの望む物を文官に用意させよう」

「有り難き幸せ!
もし宜しければ今日の夢のような食事の御礼に
明日の昼食を港で御馳走させて戴けませんか?」


照詮は少し考えて返事をする
「ああ、喜んで頂こう!
ではこれにて失礼する。ゆっくりと休んでくれ」

照詮は部屋を退室し我々も部屋に戻る



無事取引はうまくいきそうだな
ふぅ、やれやれだ




~~~~~~~~~~~



夕食後、
寝る前にもう一度温泉に入りにいく

さっきは二人が煩(うるさ)くてゆっくり出来なかったからな



暖簾をくぐり、服を脱ぎ露天風呂へ



【ちゃぽん】


ふぅ~~、
生き返るわ……



仕事の後のひとっ風呂は最高だな…




湯船でゆっくり肩まで浸かっていると、

「――あら?誰かしら!?」


仕切りの向こうから女性の声が聞こえる


「ああ、シンシアか。俺だよ」


「ダーノね。さっきは取引が上手く運んで良かったわね」

「ああ、まさか照詮様があんな子供なのに国主様とは恐れいったがねw

明日の昼食はシンシアとラナンさんに
例のアレを作って貰ってもいいかな?」



「ああ、アレね。わかったわ」

夜空には闇の中に光輝く満月が漂う
今日は見応えがあるな

「シンシア、いつもありがとう」

「ふふ、どうしたの?」

「シンシアがいつも影に日向に頑張ってるのを俺は知ってるから。
ここまで支えてくれて感謝しているよ、いつもありがとう」

「照れるじゃない。うふふ、どう致しまして」


ふぅ、気持ちいいな

やはり温泉は至高だ!




ん?この竹の仕切りの先はどうなってるんだ
湯船は瓢箪形になってるようだが……

「あら、いらっしゃい♪」


そこにはタオルで隠してはいるが
あられもない姿のシンシアがいた

男女が入口でわかれているが湯は繋がっていたとはw


美しい……
一瞬で見惚れる
いふり

「ふふふ、あまり視ないで。恥ずかしいわ」


「ああ、すまない。
あまりの美しさに見惚れてしまったよ」

美しい容姿だけでなく、
内面から醸し出す厳(おごそ)かな雰囲気も神々しい


まるで女神のようだ……



「月が綺麗ね……」

シンシアは夜空を見上げて呟(つぶや)く

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「本当に綺麗だね……
シンシアと一緒に見るから尚更だな」



シンシアの横顔が眩(まぶ)しく見える



月の美しさも君の前では形無しさ…




言わないけどね


ああ、いい気分だ

今日は良く寝れそうだ







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第51話「佐渡ヶ島」

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第51話 「佐渡ヶ島」





北陸方面を越えて肌寒くなってきたところで、


見張り役が叫ぶ。
『島が見えてきたぞ~!』
202012031125014d4.jpg

遥か遠くに島影が見えてきた!

あれが今回の目的地である佐渡ヶ島か

緑豊かな自然の多い島だな



レイリッタに教えてもらった場所には
小さいながらも港があった

これが小木の港か…

小さな小舟、漁船が沢山並んでいる。



戦闘用ガレオンは喫水が深いので無理だが
オスマンガレーは寄港ができそうだ


なんとか桟橋に岸壁係留し
無事寄港できた。



【ジパング 佐渡ヶ島】
20201203112506ec6.jpg


俺、シンシア、カンツさん、
ラナンさんの四人で桟橋を渡ると

茅葺き屋根に木造の特徴ある建物が並ぶ

ああ、昔からの日本の懐かしい風景だ
泣きそうになるわ

港町というより寂れた漁村だな、これは。


漁村を歩いていると、
鼻水垂らした薄汚い子供たちが寄ってくる。


「おめ、なにんはやっとんのんやー?」
おいおい、服を引っ張るな
腹を叩くなw


現代日本語が通じるかな?
「ああ、村の偉い人はいるかい?」

子供らは手を繋いで引っ張っていく

どうやら通じるようだ。


茅葺き屋根の家を抜け
他の家より少し大きめの木造の平屋に連れてこられた

薄汚れた着物の老人が子供に呼ばれて近寄ってきた
「そう~はやらせるなっちゃ~」

どうやらこのお年寄りが村長かな


「初めまして。ウチダーノと申します。

レイリッタさんの紹介で来ましたが、
本間照詮(ほんましょうせん)様はいらっしゃいますか?」


こちらの言葉にゆったりとした反応で頷く
「ようおいでました。ちいとばかしお待ちを。
まぁ、ねまれっちゃ」

なかなか方言がキツいが何となくわかる

縁側に座らされて待つこと約30分


長身の西洋人が駆けてくる

「お待たせしました!
私はヴォルフハルトと申します。
どちらから来られましたか?」

ボルトガル語か。なら皆話せるな。

「私はイングランドから来たウチダーノと申します。
ボルトガル語も英語も話せますよ。

横にいるのは、順番にシンシア、カンツォーネ、ラナン・シラセです。

我々はカリカットでレイリッタさんと知己を得て、
はるばる佐渡まで商売に参りました」


ポルトガル語で話したせいか、友好的に迎えてくれる
「おお!それは遠路遙々ようこそおいでくださりました!

歓迎しますよ。
長旅でさぞお疲れでしょう。
宿を御用意しますので此方へどうぞ」


ヴォルフハルトの案内で漁村を出て
高台にある眺めのいい宿に連れてこられる
2020120311250469d.jpg

入り口に【おぎの湯温泉】と看板がかけてある

おおー!!

温泉かっ!

俺は以前、
月に八回は温泉に入るほどの温泉スキーだぞ!

こちらの世界に来てからは
タライにお湯入れて身体を濡らすくらいで、
普段は水浴びだったからな

これはテンション上げ上げだわ!


ほぉ、まだ出来たばかりか

玄関をくぐると、

「「いらっしゃいませ~♪」」

綺麗な着物姿の西洋人女性が先頭に出迎えてくれた

まるで人形のような美しさだわ


「イングランドから来られたウチダーノ様御一行だ。
良しなに頼む」
ヴォルフハルトは白人の女性に耳打ちする


「どうぞこちらに」

中居さんらしき女性が部屋に案内してくれる


部屋は十畳の和室を
二部屋用意してくれて男女で別れた

畳だ!畳は久しぶりに見た!

畳の上でゴロゴロ転がる


「ふふふ。御食事の支度が出来るまで、
宜しかったら御風呂へどうぞ。

自慢の温泉ですよ!」


はっ!
中居さんが居たんだったw

恥ずかしいっ



中居さんの勧めもあり
食事前にひとっ風呂浴びてくるか

また案内してもらい浴場へ

入口には温泉マークの暖簾(のれん)が。

むむむ、こやつ出来るな!



暖簾をくぐり、更衣室で服を脱ぎ
外に出るとそこには…、


日本海のオーシャンビュー!!!


遥か遠くまで広がる海を眺めながら浸かる絶景の露店風呂!

これはなかなか凄いな!

風呂の前にまずは身体を洗うか、
っと石鹸があるじゃないか。

現代のものには劣るが、
椿の香りがして汚れがよく落ちる。


【ドッパーン!】
おいおい、そこの二人!飛び込むな

ちゃんと身体を洗ってから風呂に入れよ、

外人かい!


あっ、外人だったわw

俺は黒髪で日本人っぽいけど、
完璧に外人さんだw

よし、綺麗になった
さっそく御風呂を頂こうかね


【ちゃぽん】
くっはぁぁぁぁあああ!
首まで浸かると自然と驚嘆の声が漏れでる

塩辛くとろりとした湯のお陰で、
肌がプルンプルンになるよ!
これはアルカリ性がかなり高いね

ナトリウムカリウム炭酸水素塩泉ってとこか?

加水もしておらず、源泉掛け流し~

温泉の素のままを楽しめるとは
こりゃたまらんわいな♪

鳥の鳴き声と山の自然に囲まれて、
たっぷりのお湯にどっぷり浸かって疲れを癒す温泉! 
いいじゃないか!

【バッシャーン★ヒャッハー!】

隣でバシャばしゃしてる二人が居なければ
もっとよかったんだがねw


ふぅ~さっぱりした~!





更衣室にはタオルと浴衣が用意されていて

ラナンさんは日本の着物に着替えて見せびらかしてくる

着物

「ほれほれ、似合うだろ?」

ラナンさんはご機嫌だ


暖簾を出て直ぐにあるエントランスには
冷たい飲み物が用意されていた。

お、これは冷やしあめか!

うん!うまい! 
風呂上りに最高だね! 

あー、
カンツさん飲みすぎーw


至れり尽くせりとはこの事か。

風呂上がりで色っぽい
浴衣姿のシンシアを冷やかしながら、
中居さんに案内され大食堂に通される



三十畳はある畳の大広間には
ヴォルフハルトさんがいた

「温泉は如何(いかが)でしたでしょうか?」

「いや~最高でした!桃源郷とはまさにここの事では!」

「喜んで頂けて光栄です。
もう間もなく領主である本間照詮(ほんましょうせん)様が参りますので、
それまでお食事をお楽しみください」

ヴォルフハルトさんが合図をすると
中居さんたちが御膳を目の前に並べだす



お膳の上には
佐渡で採れた野菜、山菜の天ぷら。
椎茸の煮物、かまぼこ、焼き蟹。
佐渡沖で獲れた新鮮な魚介類。
「おお、これはブリか。そしてマグロにイカソーメンまで!」

うめ~!

みんな大喜びだ!
粗食が続いていたから、このご馳走は大歓迎。

ワイワイと料理の美味しさに舌鼓(したつづみ)を打ちながら味わう。


今度は中居さんが大きめの木のジョッキを持ってきた。

「まさか、ビールか!」

こんな辺境の佐渡ヶ島で冷えたビールとは!
四人揃って目を輝かせてビールを一気に流し込む 

ゴキュ! ゴキュッ! ゴキュッッー!!

プハー!もう一杯!

最高だ! 
最高な気分だよ!!

温泉に旨いメシに冷えたビール★

楽園はまさにここにあったのだ!

俺、もうここに住むよw





夢のような一時を味わっていると、

そこに……


たいめん

「ハロー! ナイストゥ ミーチュー!」


襖を開けて入ってきたのは


7~8歳くらいの身なりのよい子供?

しかも何故に英語w







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一日一回ぽちっとな♪( ´∀`)
プロフィール

うちだーの

Author:うちだーの


縺セ縺医☆縺ィ繧浩convert_20160229100712
(ラビ師匠作)

大航海時代A鯖
名前:ウチダーノ
国籍:イングランド

ロンドン
英・東インド会社商会所属

第6代目 会長 →副会長

おもに平日お昼に生息してます
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